マツイマ!Byハウスメイト

新規登録 ログイン

【松山のひと】吉岡弥生さん① 自分の「好き」を探り、追求したフローリストが語る。 人生の波に乗るために必要なのは「想いの強さ」と「行動力」。

  • CATEGORY: 松山のひと
  • DATE: 2020.01.21

マツヤマで自分らしくイマを生きる人にインタビューをするコンテンツ「マツイマ!」。

第1回目のゲストは、南銀天街にある「Futur Nostalgique」で、フローリストとして活躍する吉岡弥生さん。大学卒業後、就職を機に上京し、その後、自分の生きる方向性を探りフローリストになると覚悟をします。彼女を突き動かしたものは?お話を伺いました。

第2回目を読む方はこちら>

吉岡 弥生

フローリスト。1986年松山市生まれ。松山大学卒業後、ホテル チェックインに入社。2年半勤務したのち花屋へ転職。2店舗の花屋で働いたのち、ワーキングホリデーを利用し渡仏。1年間フランスで花を学び、松山にUターン。現在、パートナーと共に雑貨店「Futur Nostalgique」を経営しつつフローリストとして活躍する。

本当になりたかったもの

大学を卒業されてからの経緯を教えてください

吉岡さん:大学を卒業後にビジネスホテルに就職しました。東京に行きたいと思っていて、東京支店があったビジネスホテルに就職したという感じです。結果としては2年半で退職することになるのですが、大きなきっかけになったのが東日本大震災でした。

働き始めて2年ほど経った時に東日本大震災が起こりました。それまではやりたいことがはっきりとなくて、東京に行けば見つかると思っていたんです。いろんな街に出かけたり、美術館へ行ったりしたものの、特に「これ」というものに出会えず、日々を過ごしていました。

そして、震災をきっかけに「自分が生きていることは当たり前じゃない。いつ自分も命を落とすか分からないと」強く思いました。実際にホテルに宿泊されているお客様の中には福島から東京へ来ている団体さんがいて、フロントで泣いている姿を見たとき、真剣に自分がどう生きるかということを考え始めました。

 

お花屋さんに転職

そこからお花屋さんにどうつながっていくのでしょうか?

吉岡さん:真剣に考えてはみるものの、すぐには自分がどう生きていきたいかということは分かりませんでした。まずは、小さかった頃の記憶を辿ってみようと考えたときに最初に思いついたのが「お花屋さん」だったんです。

「あぁ、そうか。私、お花が好きだったな・・・」って、

そこから少しずつ花を買い始めたり、いろんなお花屋さんを巡ったり、お花の写真を撮ったり、そういったところから徐々に始めていきました。半年くらい経ったところで「ここで一気に転職しちゃおう!」という感じで転職をしました。

ホテルの同僚にたまたま紹介してもらったのが「フラワーショップパイン」さん。東京の下町にあるザ・地元の花屋さんといった様子の花屋です。このお花屋さんには4年間お世話になりました。

実際にお花屋さんに転職してみてどうでしたか?

吉岡さん:もちろん始めは楽しいのですが、イメージと違って、実際は残業も多く体力的にも厳しい世界だなと感じました。1年目は仕事を覚えるのに必死なのですが、2年、3年と経験を積んでいくにつれて、自分が理想とするお花の世界観が出来てました。仏花がメインに売れていく下町のお花屋さんでしたので、その部分ではもがいていましたね。ただ、下町ならではの良さはあって、お客様とのコミュニケーションのとりかたや接し方はすごく勉強になりました。お花に対しても基礎を教えていただいたように思います。

その後、自由が丘のファッションビル「maison IENA」に新しくフラワーショップがオープンするにあたり、スタッフを募集しているという広告をたまたま目にして応募しました。そのフラワーショップが「junnette(ジュネット)」という店で、フランスで長年活躍されているジュン・ハマムラさんのお店だったのです。

Futur Nostalgiqueで扱うお花たち。パッキとした派手な色味というよりは、緑が多くニュアンスを楽しめる色の花を多く取り扱っているのが特徴的。

同じ職業の転職になりますが、どのような違いがあったのでしょう?

吉岡さん:それはもう全く違う世界でした。4年間パインさんで働かせていただきましたが初めて見るお花の種類も多く、「これは頑張らなくてはいけないぞ・・・」と、気を引き締め直しました。例えば、バラもバラではなくそれぞれの名前、品種名で呼んでいます。他のスタッフさんは、ウェディングの会社に勤めていた方、来日した時のハマムラさんのアシスタントの方とかそういった人たちが多く、下町の花屋を経験してきたのは私だけ。ここでも勉強、勉強という感じでした。また、自由が丘という土地柄、お客さんの層も違いますよね。ただ、junnetteはその後、閉店することになってしまうのです。

この閉店のタイミングとジュネットの同僚の刺激もあり、この時の私は「フランスに行ってお花の勉強をしたい!」という想いがふつふつと湧き上がっている時期でした。

 

⭐︎第2回目は、吉岡さんが渡仏しパリのトップフローリストの店で修行をするお話を伺います。全く言葉ができなかったという吉岡さん。コネもツテもないパリでどのようにして一流フラワーショップで働くというチャンスを手にしたのでしょうか。

 

第2回目を読む方はこちら>

Futur Nostalgique

http://futur-nostalgique.com

愛媛県松山市湊町3-2-12大野ビル1F(南銀天街)
TEL:089-993-7064
営業時間:11:00〜21:00
定休日:水曜日
(2020年1月6日現在)

 

  • Written by: hmmatsuyama
  • Date: 2020.01.21