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【松山のひと】 横山 徹さん① 全国を巡って気がついた「地方の価値」。地域のプロデュースを手がける起業家が見据える未来。

  • CATEGORY: 松山のひと
  • DATE: 2020.02.19

自分らしく、松山でイマを生きる人をインタビューするコンテンツ「マツイマ」。

ふたり目のゲストは東京都出身でありながら、23歳の時に単身松山に移住し、松山で起業された横山徹さん。2017年にオープンさせたクレープ屋は、わずか3年で24店舗まで拡大し、現在も様々な事業を手がけています。まずは、松山の魅力と起業するまでの経緯をお聞きしました。

 

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横山 徹

株式会社マテリア代表取締役社長。1986年生まれ。東京都足立区出身。23歳の時に日本全国を巡り、たどり着いたのが松山市。地元の企業に就職後、29歳で起業する。現在、FC展開をしている「マテリアクレープ」、ティラミス専門店の「ティラミスト マテリア」、パン屋の「マグノリア」など飲食店を中心に様々な事業を展開している。

いきなり夢破れて、次に目指したもの

現在、起業家として全国を飛び回っている横山さんですが、東京都出身の横山さんがわざわざ松山に移住したきっかけを教えてください。

横山さん:高校卒業後、北海道の航空学校に通っていました。しかし、在学中にJALが経営破綻をしたんです。その時に、飛行機を運転するより、買えるようになった方がかっこいいなって単純に思いました。今思えば、この時に起業を考えていたんだと思います。

ただその時は、何か手に職をつけたいと思っても、何をするといいのかが分かりませんでした。ただ、これから何をしていくかについてのヒントが欲しくて、学生の特権でもある航空券を安く購入できるサービスを利用して、日本全国47都道府県を巡ることにしました。

この時、全国を訪れて気がついたことは、地方のモノに価値があるということでした。

ひと昔前までは逆でした。東京のモノを地方に持って行けば価値がある時代だったのですが、今は地方のものを東京に運ぶことで価値が出るということに着目しました。

実際、地方のものは1.5〜2倍の価格で販売されています。店によっては3倍程度の値がつくところも。もちろん愛媛県も例外ではなく、柑橘類は県内で販売されている価格よりもずっと高値で販売されています。

日本中を巡る旅が終わってみると、「わざわざ東京に住んでいる必要はないな」という心境になっていました。インターネットが普及したおかげで働く場所を選ばなくてもよくなったので、移住したとしてもビジネスは成立するという確信がありました。

全国を巡り移住場所を松山にした理由はなんでしょう?

横山さん:移住先の候補として残ったのが、京都市と松山市。京都市は地理的に日本の真ん中で、新幹線も通っているので移動がしやすいと感じていました。ただ、世界中の誰もが知っている都市よりは、松山市みたいなマニアックな街の方が面白いかなという想いもありましたが、決め手になったのは松山城です。山の上にあるお城が単純に綺麗だなって、お城を中心に街が広がっているところも面白いと感じました。

東京では、東京の中心って東京駅ではないですからね。板橋区出身の私からすれば、東京の中心は池袋とかそんな感覚だったので、松山の街の中心にぽこっと小山があってお城があるって素敵だなって感じたんです。それと、空港と街が近いので移動が便利なところも気に入っていました。

さらに全国と比べると、ずば抜けて家賃相場が安い!これには驚きましたね。

 

起業へ向けて

松山に移住してから起業するまでの経緯を教えてください

横山さん:まずは地元企業のパン屋さんに就職し、店の立ち上げから通常営業まで一通り経験させてもらい、パンの作り方も覚えました。そして、そのまま個人で企業しました。

まずは広告会社を立ち上げることに。何かのお店を作ってしまうと、お店の店主になってしまうので、中間の立場にいる広告業にしました。さらに、広告業だと店をオープンさせるほど開業資金が必要ないという点も大きかったと思います。

なんと言ってもこの会社は、30万円で起業しましたから!

起業したものの始めはお金をかけられないので、チラシを配る仕事もしました。一回、体を動かしてみよう!と、そこからやらないと何も始まらないので。そうこうしているうちに仕事をいただくようになりました。

会社が回り始め、200万円弱の収益が上がる月がありました。その時、「この収益がゼロでもいいや。時代とマッチするものを作ってみよう!」と思って作ったのが『マテリアクレープ』でした。

私たちの会社を知ってくださる方は、クレープ屋やティラミス屋といった飲食のイメージが強いかもしれないのですが、実は、はじめのスタートは広告からだったのです。

 

☆広告会社を立ち上げ、そこからクレープ屋の「マテリアクレープ」を展開していった横山さん。次回は、全国に24店舗の店を展開することになった「マテリアクレープ」を作るアイデア、ティラミス専門店を立ち上げる際の経緯について伺います。

 

 

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マテリアクレープ
松山市宮西1-2-1 フジグラン松山1F
https://www.materiacrepe.com
TEL:089-3929-9876
営業時間:9:00〜21:00
定休日:なし(フジグラン松山に準ずる)

ティラミスト マテリア
東温市野田3-1-13フジグラン重信1F
TEL:089-964-2338
営業時間:9:00〜21:00
定休日:なし(フジグラン重信に準ずる)

ベーカリー
松山市古川1-26-12
TEL:089-906-0011
営業時間:9:00〜21:00
定休日:なし(エフ・マルシェ古川店に準ずる)

(2020年1月30日現在)

  • Written by: Mai Hirose
  • Date: 2020.02.19