マツヤマで自分らしくイマを生きる人をインタビューするコンテンツ「マツイマ」。
第1回目では東日本大震災を機に自分の人生について真剣に考え始め、幼い頃からの夢だったお花屋さんに転職した吉岡さん。第2回目では、渡仏しパリのフラワーショップで花について学んだ経緯をお聞きしました。現在はパートナーがオープンさせた雑貨屋さん「Futur Nostalgique」でフローリストとして活躍されています。最終回となる第3回目では、今までの環境との違いからどのようにお店造りを進めていったのかについてお話を伺いました。
吉岡 弥生
フローリスト。1986年松山市生まれ。松山大学卒業後、ホテル チェックインに入社。2年半勤務したのち花屋へ転職。2店舗の花屋で働いたのち、30歳の頃にワーキングホリデーを利用し渡仏。1年間フランスで花を学び、松山にUターン。現在、パートナーがオープンさせた「Futur Nostalgique」にてフローリストとして活躍する。
松山での暮らしと「Futur Nostalgique」
松山に帰ってきて、お店をオープンさせるまでの経緯を教えてください
吉岡さん:ちょうど私がフランスへ行く頃に、パートナーが松山で雑貨屋「Futur Nostalgique」をオープンさせていました。彼とは一緒にお店をしようという想いがあって、彼が雑貨をセレクトしてそこにお花があればいいよねって話していたんです。
いざお店を始めるにあたって市場に入ると、花の少なさに「どうしよう・・・」となり、今まで学んできたことをどのように表現していこうかと悩みました。
はじめは松山の仕組みもわからないし、表面的なことしか見ていないので、「全然、花がない・・・」って思っていたのですが、仲卸の方と仲良くなりお話しするようになって変わっていきました。
仲卸の方は割と年齢が高めの方が多いので、ちょっと怖いなって思っていたのですが(笑)、話してみると親切な方が多く、「こんなお花入りますか?」って尋ねると「仕入れておいたよ」と言ってくださったり、絆じゃないけど、そういう関係性が出来てから変わっていきました。
やっぱり、そういう状況を自分で作っていくというか、自分で発信して行動していかないと何もはじまらない。そういったところはフランスで学んできたところだと思います。
販売している雑貨は、いろんな国のものを置いています。それはどうしてかというと、彼が、バックパックの旅をしていた時にいろんな国のものを見ていて、人の温もりや人の優しさが伝わるものをセレクトしているからなんです。
お店をオープンさせて3年経ってみたところですが、初めの1〜2年は周知してもらうということが課題でした。3年目の今、やっと、ここからだと感じています。色々なイベントに出店して、そこで知ってもらって、実際にお店に足を運んできてくれるお客様も増えてきました。
松山ではオーガニックの商品を取り扱う、こういった雰囲気のお店が少ないので珍しがってきてくださるお客様もいます。
未来について
これからどのように活動をしていきたいと思っていますか?
吉岡さん:これからは自分が学んできたことを松山の人にお伝えできればと思っていて、フラワーアレンジメントのレッスンなどに力を入れていきたいと思っています。さらに愛媛県で栽培されているお花などをメインに使って何かできれば・・・と考えています。例えば、愛媛県ってユーカリの産地で、すごく綺麗なユーカリが栽培されているんです。お花の地産地消じゃないけど、そういったことができればと思っています。
少し先の話しになるかもしれないのですが、自分で農園を持って、自分で育てたお花でアレンジをしたいとも考えています。
実はフランスに私の理想とする人がいます。カール・フュッシュさんという方で、はじめはパリでフローリストとして大活躍されていたのですが、一線を退いた後、田舎に大きな山を購入し、そこで育てた自分の花を使いアレンジのレッスンをしているんです。しかもお花は全部無農薬で化学肥料も使っていません。
そして、彼のアトリエには世界中からアレンジを学びに色々な人が来ているんです。
実は場所ってあんまり関係なくて、人が人を呼ぶものだと思います。だから、東京もフランスも松山もやりたいことが明確に見えていたら関係ないのかもしれません。これからはひとつずつ夢を実現していきたいと思っています。
<取材を終えて>自分の意思で真剣に人生を切り開いていく様子に感動しました。やはり行動あるのみ!!まずは動き始めることの大切さを吉岡さんのお話しの中から感じとりました。吉岡さんが今後どのように松山で活躍されていくのか楽しみです。
Futur Nostalgique
http://futur-nostalgique.com
愛媛県松山市湊町3-2-12大野ビル1F(南銀天街)
TEL:089-993-7064
営業時間:11:00〜21:00
- Written by: Mai Hirose
- Date: 2020.02.07